黒ナンバー(貨物軽自動車運送事業)届出の完全ガイド|手順・必要書類・書き方

軽自動車で宅配などの運送を請け負うときに必要になるのが、いわゆる黒ナンバー(貨物軽自動車運送事業)です。許可ではなく届出なので、要件さえ整えば1台から始められます。
この記事では、自分に届出が必要かの判定から、要件・手順・必要書類、そして届出書の欄ごとの書き方までを、順番に追えるかたちで整理しました。国土交通省と運輸局が公表している資料をもとに、行政書士がまとめています。

この記事の要点(先に結論)

  • 軽自動車で他人の荷物を有償で運ぶ事業(貨物軽自動車運送事業)は、許可ではなく届出で始められます。
  • 車両は1両から可能。車庫は営業所に併設が原則で、併設できない場合は営業所から2km以内(近畿)、1両あたり8㎡以上が目安です。
  • 手続きは運輸支局と軽自動車検査協会の2か所を回ります。届出そのものに費用はかかりません。
  • 経営届出書と運賃料金表は、提出用と控え用で2部ずつ必要です。届出書の控えは再発行されません。
  • 運輸支局で発行される「事業用自動車等連絡書」は、有効期限が発行の日から1か月で、再発行されません。
  • 令和7年4月1日以降に届け出る場合は、営業を開始する前に貨物軽自動車安全管理者の選任・届出まで済ませる必要があります。
  • 安全管理者の選任届出も提出先は同じ運輸支局です。経営届出が受理された後であれば、同じ日に続けて提出できます(大阪運輸支局に確認)。
  • 安全管理者の選任には原則として講習の修了が前提となるため、車両や車庫を探すのと同時に講習の日程も確認しておくと安心です。
まず30秒でチェック|あなたに必要な手続きは?
Q1 他人の荷物を、運賃をもらって運ぶ? 自分の会社の荷物を自分で運ぶだけなら「いいえ」 いいえ はい 許可も届出も不要 自家用(白ナンバー)のまま Q2 どの車で運ぶ? 車検証の「用途」も確認 軽自動車(三輪以上)・二輪車 貨物軽自動車運送事業 = 届出(黒ナンバー) トラック等 一般貨物 = 許可(緑) この記事の対象はこちら

緑ナンバー(一般貨物)に当たる方は運送業許可の解説記事を、そもそも許可がいるか迷う方は白ナンバーと緑ナンバーの違いの記事をご覧ください。

目次

1|届出の要件|何が整っていれば始められるか

貨物軽自動車運送事業は届出制ですが、何でもよいわけではなく、公示された基準に適合している必要があります。近畿運輸局が公表している基準の概要は次のとおりです。

表1:届出に必要な要件(近畿運輸局の公表資料より)
項目内容
車両数1両から始められます
車庫原則として営業所に併設。併設できない場合は営業所から2km以内まで。車両をすべて収容できる広さ(記載例の目安は1両あたり8㎡以上)が必要で、所有または借入(借入なら賃貸借契約や使用承諾により使用が確実なこと)
車庫の適法性車庫として使う土地が都市計画法などに違反していないこと
営業所・休憩睡眠施設届出書に位置と収容能力を記載。自宅を営業所とすることも考えられます
運行管理体制運行管理体制を定めること(責任者を決める)
保険車両の自賠責保険・任意保険の加入が必要

車庫の広さの目安近畿運輸局(滋賀運輸支局)の記載例では、車庫の欄に「2km以内」「8㎡以上/1両」と注記されています。九州運輸局の記入要領でも「収容能力は1両当たり8㎡以上必要」とされており、1両あたり8㎡以上が目安と考えてよいでしょう。ただし車両の大きさや台数によって必要な広さは変わるため、実際の面積は管轄の運輸支局にご確認ください。

2|全体像|届出から営業開始までの5ステップ

手続きは運輸支局軽自動車検査協会の2か所を回ります。順番が決まっていて、逆にすると二度手間になります。

また令和7年4月1日以降に届け出る方は、営業を始める前に「貨物軽自動車安全管理者」の選任・届出まで済ませる必要があります。この選任届出も提出先は同じ運輸支局なので、経営届出と同じ日にまとめて出すことができます(後述)。

最初に動くべきは、実は「講習の予約」ですSTEP 5の安全管理者を選任するには、原則として貨物軽自動車安全管理者講習の修了が前提になります。書類は数日で用意できますが、講習は日程が決まっているため、予約が取れなければ開業日が後ろにずれます
車両や車庫を探し始めるのと同じタイミングで、講習の日程も確認しておくことを強くおすすめします。
なおすでに一般貨物(緑ナンバー)の許可を持ち、運行管理者を選任している場合は講習が不要です。

チャート:届出から営業開始までの流れ 1 車両と車庫を用意する/講習の予約も始める 1台から可能/車庫は営業所から2km以内・1両あたり8㎡以上が目安 2 書類を3種類そろえる 経営届出書・運賃料金表・安全管理者選任届出書 いずれも2部ずつ 3 運輸支局へ 2つの届出を同じ日に出せます ① 経営届出書・運賃料金表を提出 受理されると、その場で「事業用自動車等連絡書」が発行されます ② 受理後、続けて 安全管理者の選任届出 を提出 出直す必要はありません(選任年月日は経営届出と同じ日でよい) 4 軽自動車検査協会で黒ナンバーを受け取る 連絡書の控え(受理印のあるもの)を持参/連絡書は発行から1か月有効 ここは有料。必要書類・費用は協会に確認 5 営業開始 点呼・業務記録・運転者等台帳などの記録もここから始まります

期間の目安近畿運輸局(京都運輸支局)の案内では、記載事項に問題がなければその場で連絡書を発行でき、窓口での所要時間の目安は5〜10分程度とされています。時間がかかるのは車両・車庫の準備と書類を整えるまでです。

運輸支局に確認しました|2つの届出は同じ日に出せます

経営届出と安全管理者の選任届出は、どちらも運輸支局の輸送部門が窓口です。そこで、同じ日にまとめて提出できるのかを確認しました。

近畿運輸局 大阪運輸支局 輸送部門への確認結果(2026年7月)

  • 経営届出を提出し、受理された後であれば、続けて安全管理者の選任届出を提出できる
  • そのため出直す必要はなく、同じ日に両方を提出できる
  • 選任年月日は、経営届出と同じ日付でよい

つまり順序としては「経営届出 → 受理 → 安全管理者の選任届出」となりますが、窓口へ行くのは1回で済みます。安全管理者の選任届出書も、あらかじめ作成して持参しておくとスムーズです。

なぜ「同時」ではなく「受理後」なのか安全管理者は、貨物軽自動車運送事業者が営業所ごとに選任するものです。経営届出が受理されて事業者になってはじめて、選任という行為が成り立ちます。そのため2枚を同時に出すのではなく、経営届出が受理されたうえで選任届出を出すという順序になります。
なお、上記は大阪運輸支局に確認した内容です。取扱いは管轄の運輸支局によって異なる可能性があるため、他の地域の方は事前にご確認ください。

3|必要書類の一覧

まず運輸支局に出すものです。提出用と控え用で2部ずつという点を落としがちなので注意してください。

表2:運輸支局での手続きに必要なもの(新規に届け出る場合)
書類部数入手先・注意点
貨物軽自動車運送事業
経営届出書
2部
提出用・控え用
運輸局サイトで様式を配布。国土交通省もExcel版・PDF版を公開
運賃料金表
(運賃料金設定届出書)
2部
提出用・控え用
運賃料金設定届出は経営届出書と同時に提出してよい
事業用自動車等連絡書様式は運輸局サイトで配布。届出時に運輸支局の確認を受けて発行される
車検証コピー可。新車なら車台番号が確認できる書面(完成検査証など)。電子車検証の方は、閲覧アプリで出力した「自動車検査証記録事項」
宣誓書経営届出書の様式に含まれています(後述)
貨物軽自動車安全管理者
選任届出書
2部
提出用・控え用
令和7年4月1日以降に届け出る場合に必要。経営届出の受理後、同じ日に続けて提出できます(大阪運輸支局に確認)。講習の修了証明書の写しを添付(詳細はこちら

協会での必要書類・費用は、協会に直接ご確認ください近畿運輸局の案内でも、軽自動車検査協会で必要となる書類は協会に問い合わせるよう案内されています。本記事では確認できない情報を推測で書くことは避けています。なお届出そのものに費用はかかりませんが、車検証・ナンバープレートの交付等には別途費用が必要です。

4|経営届出書の書き方|欄ごとの記入要領

ここが本記事の中心です。届出書の根拠は貨物自動車運送事業法第36条および同法施行規則第33条で、記載事項もそこに定められています。国土交通省が様式とあわせて記入要領を公表しているので、それをもとに欄ごとに整理します。

表3:貨物軽自動車運送事業経営届出書の記入要領
何を書くか注意点
①届出日届出書を運輸支局に提出する日後述の宣誓書の日付と同じ日付にします
②開始予定日事業を始める日
③氏名又は名称
(主たる事務所の名称)
個人は氏名(例:〇〇 一郎)
法人は正式名称(例:株式会社〇〇運送)
屋号など通称名を使う場合は(通称名: )欄に記入します
④代表者氏名法人の場合のみ(例:代表取締役 〇〇 一郎)個人事業の場合は記入不要
⑤住所
(主たる事務所の位置)
個人はその方の住所
法人は本社所在地
記載例では個人は住民票の住所、法人は登記上の本店所在地と案内されています
⑥電話番号連絡先となる電話番号
⑦営業所の名称及び位置名称と住所。個人が1両で始める場合は自宅が営業所となることが多く、名称は「本店」や「〇〇運送」など住所と同じなら「□住所に同じ」にレ点を入れて省略できます
⑧事業用自動車の
種別ごとの数
種別ごとに車両数と乗車定員
軽(普通)=軽自動車で霊柩・二輪以外
軽(霊柩)=霊柩用の軽自動車
二輪=125ccを超えるバイク
乗車定員は車検証で確認して記入します
⑨自動車車庫の
位置及び収容能力
車庫の住所、営業所からの距離、車庫の面積住所と同じなら「□住所に同じ」にレ点。記載例には「2km以内」「8㎡以上/1両」と注記されています
⑩休憩又は睡眠のための
施設の位置及び収容能力
位置と面積車庫の欄に準じて記入します
⑪運送約款使用する約款の□にチェック
標準貨物軽自動車運送約款(平成15年国土交通省告示第171号)
標準貨物軽自動車引越運送約款(同 告示第172号)
・その他運送約款
標準約款を使うなら添付は不要。独自の約款を使う場合はその約款の添付が必要。記載例では「貨物運送は一番上、引越事業は2段目」と案内されています
⑫運行管理体制を
記載した書面
所属営業所名と、日常の運行管理の責任者氏名個人が1両で行う場合、本人が責任者なら本人の氏名を記入します
⑬宣誓書3つの□すべてにレ点+日付・住所・氏名
・車庫に使用権原があること
・車庫の土地建物が都市計画法等に抵触しないこと
・損害賠償の支払能力を有すること
3つともチェックを入れます。日付は届出日と同じ日。記入がないと補正されてから受理されます

つまずきポイント|宣誓書の書き忘れ宣誓書は届出書の様式に含まれていますが、チェック・日付・住所・氏名の記入漏れが起きやすい箇所です。記入要領には、「宣誓書の記入がない場合は、届出内容が補正されてから受理します」と明記されています。提出前に必ず確認してください。
なお宣誓の対象となる関係法令には、都市計画法のほか農地法・建築基準法・車両制限令などが含まれます。

営業所が2か所以上あるときは「補助様式」を使います届出書の本体には営業所1か所分の欄しかありません。2か所目以降は「貨物軽自動車運送事業経営届出書補助様式」に、同じ要領で記入します。補助様式には、営業所ごとに名称・位置/車両の種別ごとの数/車庫/休憩睡眠施設/運行管理責任者の欄が並んでいます。
補助様式では、車庫や休憩睡眠施設の位置に「□営業所に同じ」というチェック欄が用意されており、その営業所と同じ場所なら住所の記入を省略できます。

5|運賃料金設定届出書の書き方

運賃料金の設定は貨物自動車運送事業報告規則第2条の2にもとづく届出で、経営届出書と同時に提出できます。

表4:運賃料金設定届出書の記入要領
項目書き方
宛先管轄の運輸支局長(兵庫県は神戸運輸監理部長
届出者住所・氏名又は名称・代表者名(法人は役職と氏名)・電話番号
1. 氏名又は名称及び住所
並びに代表者の氏名
上と同じ内容を記入
2. 事業の種別貨物軽自動車運送事業
3. 適用する運行系統又は地域運賃を適用する地域(記載例:全国/近畿/〇〇県)
4. 種類・額・適用方法種類は貸切運賃・引越運賃など。額と適用方法は別紙(運賃料金表)のとおりとします
5. 実施年月日実施する日。経営届出と同時なら経営届出日
(変更のとき)
6. 変更を必要とした理由
運賃料金を変更する場合の様式には、この欄があります

別紙となる運賃料金表には、次のような項目を定めます。近畿運輸局は記入の見本を公開しているので、そこに金額を当てはめていく形になります。

表5:運賃料金表に定める項目(近畿運輸局の見本より)
項目内容
1. 距離制運賃距離の区分ごとの運賃と、1kmあたりの単価。一定距離を超えた場合の加算
2. 時間制運賃1日貸切の料金、1時間増すごとの加算額、1時間未満の扱い
3. 諸料金待機時間料、積込料・取卸料、附帯業務料(品代金の取立て、荷造り、仕分、保管、検品など。実費として収受)
4. 運賃割増率品目割増(精密機器・仏壇・生きた動物・貴重品など)、特大品割増、休日割増、深夜早朝割増
5. 運賃料金の適用方法1車1回ごとの計算、端数処理、運送距離の考え方、割増の計算式など

金額は自分で決めるものです運輸支局が公開しているのはあくまで見本で、その金額どおりにしなければならないわけではありません。運賃・料金は事業者が自分で設定して届け出るものです。実際の取引条件に合わせて決めてください。
なお燃料サーチャージ(燃料価格の変動分を別建ての運賃として設定する制度)を設ける場合は、その算出方法も記載します。

6|事業用自動車等連絡書の書き方

連絡書は、運輸支局で確認を受けたあと、軽自動車検査協会へ提出するための書類です。届出時に運輸支局で発行を受けます。

表6:事業用自動車等連絡書の記入要領(新規届出の場合)
書き方
事業等の種別貨物の「軽」に○を付けます
事案発生理由「新規届出」に○を付けます
使用者の名称・住所事業者名と住所(個人は本人、法人は会社)。車検証の記載を確認しながら記入
所属営業所名
使用の本拠の位置
車両を配置する営業所の名称と住所。使用者の名称・住所と同じなら「同左」「左に同じ」と記入できます
型式・車台番号新車は諸元表、中古車は車検証を確認して記入
①自動車の年式車検証の初度検査年月日を確認して記入(新車は登録する年度)
③貨物自動車のみ種別の「軽」に○、最大積載量は車検証で確認(新車はカタログ等)

連絡書の2つの注意点①有効期限は発行の日から1か月です。発行を受けたら早めに軽自動車検査協会へ行きましょう。
②連絡書は再発行されません。取扱いには十分注意してください。
この2点は、近畿・九州いずれの様式にも同じ注記があり、全国共通の取扱いと考えられます。

7|窓口での実務|知っておくと楽になること

代理人でも手続きできます近畿運輸局の案内では、本人以外の代理の方でも可能で、委任状等も不要とされています。

遠方なら郵送に応じてもらえる場合があります京都運輸支局では、遠方の方に限り郵送対応をしています(届出書2部・連絡書1部・車検証のコピー・返信用封筒を同封)。ただし郵送事故の責任は負わないとされているため、確実を期すなら窓口が安心です。取扱いは管轄支局によって異なる可能性があるため、事前にご確認ください。

近くの窓口では受け付けてもらえません「近くの運輸支局や軽自動車検査協会で受け付けてもらえないか」という質問に対し、近畿運輸局は受付できないと回答しています。営業所を置く府県の運輸支局(兵庫県は陸運部)へ行く必要があります。

届出書の控えは再発行されません届出書の控えは、事業をしていることの証明にもなる大切な書類です。荷主や元請から控えの提出を求められることがあります。受理印のある控えは必ず保管してください。
紛失した場合は、運輸支局の輸送部門に「証明願」を出せば、届出をしている事業者であることを証明する書面を得られます。

8|安全管理者の選任・届出(STEP 3の②)

令和7年4月から、貨物軽自動車運送事業に貨物軽自動車安全管理者を選任する義務が加わりました。いつまでに選任するかは、事業の届出をした時期によって変わります。

表7:安全管理者を選任する期限
区分期限
これから届け出る方
(令和7年4月1日以降)
営業を開始する前に選任・届出が必要(=チャートのSTEP 3の②)
すでに営業している方
(令和7年3月31日以前に届出)
猶予があり、令和9年3月31日までに選任すればよい

一人で事業を行う方も対象です安全管理者は営業所ごとに選任するもので、法人か個人か、車両が何台かは関係ありません。一人で事業を行う方も選任・届出が必要で、その場合は自分自身を選任します。

安全管理者について、やること(概要)
  1. 貨物軽自動車安全管理者講習を受講する(選任の日前2年以内に修了していること)
  2. 安全管理者を選任する(一人なら自分自身)
  3. 選任届出書を作成し、講習の修了証明書の写しを添えて運輸支局へ提出(控えを含め2部)。経営届出と同じ日に出せます

選任の要件(3類型)、届出書の欄ごとの書き方、添付書類、違反した場合の行政処分については、貨物軽自動車安全管理者の解説記事で詳しく扱っています。

営業を始めたあとは、点呼・業務記録・貨物軽自動車運転者等台帳の作成と保存といった日常的な義務も生じます(チャートのSTEP 5)。こちらも上記の記事で整理しています。

9|よくある質問

Q. 何台から始められますか?

A. 1両から可能です。

Q. 届出に費用はかかりますか?

A. 届出そのものに費用はかかりません。ただし車検証・ナンバープレートの交付等には別途費用がかかります(軽自動車検査協会にご確認ください)。

Q. 自宅を営業所や車庫にできますか?

A. 記入要領でも個人が1両で始める場合は自宅が営業所となることが想定されています。ただし車庫として使う土地が都市計画法などに違反していないこと、車両を収容できる広さがあることが必要です。

Q. 本人が行かないといけませんか?

A. 代理の方でも可能で、委任状等も不要とされています。

Q. 軽乗用車(黄色の5ナンバー)でもできますか?

A. 令和4年10月27日から可能になりました。ただし経営届出を行ったうえで、軽自動車検査協会で黒ナンバーの交付を受ける必要があります。

Q. バイクでもできますか?

A. 届出書の種別に「二輪」の欄があり、125ccを超えるバイクが対象です。

Q. 独自の運賃・約款を使いたいのですが。

A. 標準約款以外を使う場合は、届出書の「その他運送約款」にチェックしたうえで、その約款を添付する必要があります。標準約款を使う場合は添付不要です。

Q. 車両を10台以上に増やすとき、追加の手続きはありますか?

A. 10両以上の車両を管理する営業所には、整備管理者の選任届出が必要とされています。増車の計画がある方は早めに確認しておくと安心です。

Q. 届出書の控えをなくしました。再発行できますか?

A. 再発行はできません。運輸支局の輸送部門へ「証明願」を提出することで、届出をしている事業者であることを証明する書面を得られます。

10|将来トラックに広げる場合

荷物の量や単価が増えてトラックでの運送に広げたくなった場合は、一般貨物自動車運送事業の許可が必要になります。届出とは異なり、5両以上の車両、営業所・車庫の要件、役員の法令試験、資金要件など、満たすべき条件がぐっと増えます。

要件や流れは運送業許可とは?要件・流れ・費用の記事運送業を始めたい方向けのページをご覧ください。個人事業主として運送を始める際の考え方は白ナンバーと個人事業主を扱った記事でも整理しています。

参照した根拠・出典を見る

■ 届出の根拠

経営届出書の記載事項および添付書類は、貨物自動車運送事業法第36条および貨物自動車運送事業法施行規則第33条に規定されています。あわせて、各運輸支局が公示している「貨物軽自動車運送事業の経営届出等の取扱いについて」の要件に適合していることが必要です。運賃料金の設定届出は貨物自動車運送事業報告規則第2条の2にもとづきます。

■ 届出の要件(車庫2km・1両から・保険 ほか)

出典:近畿運輸局「貨物軽自動車運送業とは」/2026年7月時点

■ 必要書類・窓口の取扱い(部数、代理人、費用、所要時間、軽乗用車、証明願 ほか)

出典:近畿運輸局(京都運輸支局)「貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)の届出について」/2026年7月時点。取扱いは管轄運輸支局により異なる場合があります。

■ 届出書の記入要領

各欄の記入方法、種別の区分(軽(普通)・軽(霊柩)・二輪125cc超)、標準約款の告示番号、宣誓書の3項目と「記入がない場合は補正されてから受理」する取扱い、営業所が複数ある場合の補助様式などは、国土交通省が公表する経営届出書の様式および記入要領によります。

出典:国土交通省「貨物軽自動車運送事業経営届出書(様式・記入要領・補助様式)」/2026年7月時点

■ 経営届出と安全管理者選任届出の同日提出について

「経営届出を提出・受理後であれば、続けて安全管理者の選任届出を提出できる」「出直す必要はなく同日に提出できる」「選任年月日は経営届出と同じ日でよい」という取扱いについて。

出典:近畿運輸局 大阪運輸支局 輸送部門への電話確認(2026年7月)。取扱いは管轄運輸支局により異なる場合があります。

■ 記載例(車庫2km・8㎡以上/1両、住民票・登記の住所、約款欄の選び方、宣誓書3点 ほか)

出典:近畿運輸局 滋賀運輸支局「貨物軽自動車運送事業経営届出書 記載例(新規)」/2026年7月時点

■ 運賃料金設定届出書・運賃料金表・事業用自動車等連絡書

運賃料金設定届出書の各項目と宛先、運賃料金表に定める項目、連絡書の「軽」「新規届出」への○付け、年式・車台番号の確認方法、有効期限1か月・再発行不可などについて。

出典:近畿運輸局 滋賀運輸支局の記載例および九州運輸局「貨物軽自動車運送事業経営届出書作成の手引」/2026年7月時点。運用は運輸局・支局により異なる場合があります。

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この記事の著者
そら行政書士事務所 行政書士 田丸 浩史(日本行政書士会連合会 登録番号 26261852)
一般貨物自動車運送事業(運送業)の許可申請、および役員法令試験対策を専門としています。本記事は、国土交通省および各運輸局が公表する資料など、一次情報にもとづいて作成しています(2026年7月時点)。様式・記載要領・窓口の取扱いは管轄運輸支局により異なる場合があります。実際の手続きの際は、管轄運輸支局の最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

田丸 浩史のアバター 田丸 浩史 行政書士

大阪府箕面市を拠点とする行政書士。運送業を専門とし、新規許可から各種変更届出・法令試験対策まで大阪府全域に対応。

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