運行管理者の補助者とは|選任できる人・点呼の3分の1ルール・届出の要否を行政書士が解説

運行管理者を1人選任して事業を始めたあと、休みの日や早朝の点呼をどうするかで手が止まることがあります。ここで出てくるのが補助者です。ただし補助者は、置けば運行管理者の代わりになる人ではありません。この記事では、補助者に選任できる人、選任届が要らない理由、運行管理者が行う点呼が全体の3分の1以上でなければならないルール、そして兼務できる場合とできない場合を、条文と通達にもとづいて整理します。貨物自動車運送事業の話に絞って書いています。

この記事の要点

  • 補助者は、選任するかどうかを事業者が選べます。選任義務はありません。
  • 基礎講習を修了していれば、運行管理者資格者証がなくても補助者になれます。
  • 補助者を選任しても、運輸支局への届出は要りません。届出の対象は運行管理者だけです。
  • 補助者を置いても、運行管理者が行う点呼は総回数の3分の1以上でなければなりません。
  • 運行管理者は、補助者を兼務することができません。他の営業所の補助者であっても同じです。
  • 補助者を選任するときは、その職務と選任方法を運行管理規程に書く必要があります。
  • 整備管理者の側にも補助者の制度があり、同じ人が両方を兼ねられます。
目次

補助者は置かなければならない人ではありません

補助者の選任は、事業者が選べます。貨物自動車運送事業輸送安全規則第18条第3項は、補助者を「選任することができる」と書いています。「選任しなければならない」ではありません。ここが運行管理者との決定的な違いです。

運行管理者のほうは、同じ第18条の第1項で、営業所ごとに、その営業所が運行を管理する事業用自動車の数を30で割った数に1を足した人数以上を選任しなければならないと定められています。車両が増えれば人数も増えます。これは義務です。

表1 運行管理者の選任数(被けん引車を除く)
事業用自動車の両数運行管理者の数
29両まで1人
30両から59両2人
60両から89両3人
90両から119両4人
120両から149両5人
150両から179両6人
180両から209両7人
210両から239両8人

この表は通達に載っているもので、5両で始めた事業者なら運行管理者は1人です。そして補助者については、こうした人数の基準がそもそもありません。何人置くかは事業者が決められます。

補助者の人数に法令上の基準はありません

「車両が何両なら補助者が何人」という定めは、条文にも通達にもありません。ただし後述する点呼の3分の1ルールが、実質的な上限として働きます。補助者を何人置いても、運行管理者が行う点呼を総回数の3分の1未満にすることはできないからです。

では、義務でもないのになぜ補助者を置くのか。理由は次の章のとおりです。

運行管理者が休みの日、点呼は誰が行うのか

点呼は、業務前と業務後に行わなければなりません。運転者が365日動く営業所であれば、点呼も365日発生します。一方で運行管理者は1人しか選任していない、ということが小規模な事業者では普通に起こります。

ここで多くの方が「運行管理者が休みの日は、社長が代わりに点呼をすればよいのだろう」と考えます。しかし、そうはいきません。点呼は運行管理者が行うのが原則で、その一部を担えるのは補助者だけだからです。誰でもよいわけではありません。

補助者を置く動機は、ほとんどが点呼です

運行管理者が不在の時間帯に点呼を回すこと。これが補助者を選任する最大の理由です。逆にいえば、点呼を運行管理者だけで回しきれる営業所なら、補助者を置かないという選択も成り立ちます。

「運行上やむを得ない場合」には電話その他の方法で点呼を行うことができる、という規定はあります。ただしこの範囲は通達で狭く限定されていて、遠隔地で業務を開始または終了するために対面できない場合などをいいます。車庫と営業所が離れている場合や、早朝・深夜に点呼を行う人が営業所に出勤していない場合は、これに該当しません。「人がいないから電話で済ませる」は通らない、ということです。

点呼そのものの記載事項や保存方法については、点呼記録簿の書き方をまとめた記事で詳しく整理しています。ここでは、誰が点呼を行えるのかという話に絞ります。

補助者に選任できる人

安全規則第18条第3項は、補助者に選任できる人を次のように定めています。

表2 補助者に選任できる人
区分内容
資格者証を持っている人運行管理者資格者証、または道路運送法にもとづく旅客の運行管理者資格者証の交付を受けている人
講習を修了した人国土交通大臣が認定した運行の管理に関する講習を修了した人

実務でよく言われる「基礎講習を受ければ補助者になれる」は、このうち下の行に当たります。国土交通省が示している講習の種類では、基礎講習の対象者は「運行管理者及び補助者になろうとする者」とされ、講習時間は16時間です。

実際に受けるのは「運行管理者等基礎講習」です

一般に基礎講習と呼ばれています。3日間・16時間で、国土交通省が示す講習の種類の表でも、対象者は運行管理者および補助者になろうとする者とされています。

実施しているのは、独立行政法人自動車事故対策機構(ナスバ)をはじめとする、国土交通大臣の認定を受けた機関です。ナスバは全国50支所で開催しており、同機構自身が「基礎講習を修了した方については、運行管理者の補助者に選任することができます」と案内しています。ナスバのほかにも認定を受けた実施機関があり、その一覧は国土交通省の自動車総合安全情報のページで確認できます。受講料は実施機関によって異なります。

なお条文には「基礎講習」という言葉自体は出てきません。国土交通大臣が告示で定める講習であって認定を受けたものを修了した者、という書き方で、その種類は平成24年国土交通省告示第455号で定められています。手元の修了証がこれに当たるか迷われたときは、認定を受けた機関のものかどうかを確認してください。

対面なら3日間、eラーニングなら30日の枠内で分割できます

会場で受ける講習は3日間です。後任の候補を3日続けて業務から外す必要があるため、繁忙期には組みにくいことがあります。

これに対しナスバは、基礎講習と一般講習についてeラーニング(eナスバ)も提供しています。受講期間は毎月1日から30日間で、その中の任意の時間帯に分割して受講できます。ただし基礎講習は1日に受けられる単元数に上限があり、遅くとも受講終了日の3日前までに始めないと修了できません。3日分の分量であることは変わりませんが、3日連続で拘束されずに済みます。4月と5月は実施されていない点にご注意ください。

資格者証がある 運行管理者資格者証を 持っている 資格者証がない 基礎講習を修了すれば 選任できる 会場で受ける 3日間・16時間 eラーニング 毎月30日間の枠で分割 4月と5月は実施なし 補助者に選任できる(届出は不要)

もうひとつ見落とされやすいのが、上の行です。運行管理者資格者証を持っている人も補助者になれます。資格者証を持っている社員が複数いるのに、選任している運行管理者は1人という営業所では、残りの人を補助者に選任するという整理ができます。

なお、通達では、平成7年4月1日から平成19年3月31日までの間に独立行政法人自動車事故対策機構が行っていた基礎講習も、この講習に含まれるとされています。古い修了証が手元にある場合は、捨てる前に確認してください。

補助者に選任届は要りません

補助者を選任しても、運輸支局への届出は必要ありません。これは「不要とする規定がある」のではなく、そもそも届出の対象になっていないということです。

届出の根拠は貨物自動車運送事業法第16条第3項で、その手続を定めているのが安全規則第19条です。第19条の見出しは「運行管理者の氏名等の届出」で、届出書に書く事項も運行管理者の氏名、生年月日、資格者証の番号と交付年月日、その者が業務を行う営業所などです。補助者はどこにも出てきません。

法律の条番号が変わっています

運行管理者に関する規定は、令和6年法律第23号による改正で、貨物自動車運送事業法の第18条から第16条に繰り上がりました。古い解説書やウェブサイトでは「法第18条」のままになっていることがあります。届出の根拠を確認するときは、法第16条第3項を見てください。省令である安全規則のほうは、第18条と第19条のままです。

届出が要らないということは、逆にいえば、選任した事実を営業所の中で自分たちが管理しなければならないということでもあります。監査や巡回指導のときに「この人は補助者です」と説明できる状態にしておく必要があります。そのための仕組みが運行管理規程で、これは第10章で扱います。

あわせて、要件を満たしていることを示す書面も社内で保管しておいてください。基礎講習の修了を証明するものと、資格者証で要件を満たす場合はその写しです。

講習の修了証明が手帳から証明書に変わりました

ナスバは、令和7年4月1日以降に開催する対面と動画視聴の講習について、運行管理者等指導講習手帳への押印を廃止し、「修了証明書」を交付する取扱いに変更しました。eラーニングの場合はマイページからダウンロードする形式です。手帳の再交付にあたる手続は「受講履歴証明」に変わり、交付手数料がかかります。

すでに手帳をお持ちの方は、これまでの受講を証明するものになりますので、そのまま保管してください。なおこれはナスバの取扱いです。ナスバ以外の認定機関の手帳等がどうなるかは、それぞれの機関に確認が必要だとナスバ自身が案内しています。

運行管理者 届出が必要 選任したときも 解任したときも 法第16条第3項・規則第19条 補助者 届出は不要 運行管理規程に 選任方法と職務を明記 規則第19条の対象外 どちらも社内で保管しておくもの 基礎講習の修了を証明するもの、資格者証の写し 届出がないぶん、社内の記録がその人の根拠になる

ちなみに、運行管理者のほうは選任も解任も届出が必要です。届出をしなかった場合は警告、虚偽の届出をした場合は40日車という基準が定められています。運行管理者と整備管理者の選任届については別の記事で手続の流れを整理しています。

補助者にできること、できないこと

ここが補助者という制度のいちばん大事なところです。通達は、補助者について次のように書いています。補助者は運行管理者の履行補助を行う者であって、代理業務を行える者ではない。ただし点呼に関する業務については、その一部を補助者が行うことができる、と。

「履行補助」と「代理」は、法律の世界ではまったく違います。代理なら、本人に代わって判断し、その判断が本人のものとして効力を持ちます。履行補助は、あくまで手足として動くだけで、判断そのものは本人が行います。

表3 補助者にできることとできないこと
事項補助者
点呼の一部を実施することできる
点呼で確認した内容を記録することできる
運行管理者の指示を運転者に伝えることできる
運行管理者に代わって業務全般を行うことできない
点呼で異常を確認したときに、報告をせず自分の判断で処理することできない

最後の行が実務では最も重要です。補助者が点呼で異常を見つけたとき、それを自分のところで処理してはいけません。運行管理者に報告して指示を仰ぎ、その結果を運転者に伝える、という流れになります。詳しくは第7章で扱います。

乗務させない判断は、補助者でもできます

「可否を決める権限がない」という説明は、運行を止めてはいけないという意味ではありません。むしろ逆です。酒気帯び、無免許運転や大型自動車等無資格運転、過積載運行、最高速度違反行為は、確認した時点で運行を止めなければならない事由です。補助者が指示を待つ必要はありません。報告と指示を仰ぐ手続は、止めたうえで行うものです。詳しくは第7章で扱います。

1 補助者が点呼を実施する 酒気帯びの有無、疾病や疲労の状況などを確認する 2 異常があれば直ちに運行管理者へ報告する 補助者のところで処理してはならない 3 運行管理者が運行の可否を決定する 判断の主体は運行管理者である 4 補助者が指示の内容を運転者に伝達する

点呼の3分の1ルールと回数の数え方

補助者を選任して点呼の一部を行わせる場合であっても、その営業所で選任されている運行管理者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の少なくとも3分の1以上でなければなりません。通達に明記されています。

ここで注意していただきたいのは、この基準が運行管理者の側から書かれていることです。「補助者は3分の2まで」という言い方をしている解説を見かけますが、条文と通達が定めているのは運行管理者が3分の1以上という下限であって、そこから導かれる補助者の上限は3分の2です。3分の2未満ではありません。

回数は整数なので、端数の扱いが問題になります

たとえば1か月の点呼の総回数が10回だったとします。10回の3分の1は3.33回です。運行管理者が3回しか行っていなければ、3分の1に足りません。したがって4回以上行う必要があります。割り切れないときは切り上げて考える、と理解しておくと安全です。

例1 総回数が30回のとき 運行管理者 10回 補助者 20回まで 30回の3分の1は10回。運行管理者が10回行えば基準を満たす。 例2 総回数が10回のとき 運行管理者 4回 補助者 6回まで 10回の3分の1は3.33回。3回では足りないため4回以上必要になる。 基準は運行管理者の側に置かれている 補助者の上限は、そこから導かれる結果にすぎない

もうひとつ、実務でよく聞かれるのが「どの期間で数えるのか」です。1か月なのか、1年なのか。安全規則とその通達には、期間の定めがありません。「点呼を行うべき総回数」としか書かれていません。

ただし、期間の手がかりは別のところにあります。運行管理者資格者証の返納命令をどのような場合に発動するかを示した基準のなかに、次の記述があります。運行管理者が点呼を実施している機会が少なく、補助者に任せている状態が認められる場合、と。そして「機会が少ない」の意味として、病気等による特段の理由がないにもかかわらず、1月の間において、点呼簿において運行管理者の点呼回数が3分の1未満である場合、または一部の点呼簿が存在せず3分の1未満であることが確認できない場合、と説明されています。

これは事業者ではなく、運行管理者個人に対する処分の話です

資格者証の返納命令は、運行管理者本人が資格を失う処分で、営業所に日車数が科される行政処分とは別のものです。3分の1を割った状態が続くと、事業者への処分だけでなく運行管理者本人の資格が問題になり得ます。複数の運行管理者を選任している営業所では、責任を有する運行管理者、それが不明確な場合は統括運行管理者に対して発動されるとされています。

実務上は1か月を単位に点呼簿を集計し、運行管理者の回数が3分の1を下回っていないかを確認するのが現実的です。月末の締めと同時に済ませておくと確実です。

補助者が直ちに報告しなければならない5つのこと

補助者が行う補助業務は、運行管理者の指導及び監督のもとで行われるものです。そのうえで通達は、補助者が業務のなかで次のいずれかに該当するおそれがあることを確認した場合には、直ちに運行管理者に報告し、運行の可否の決定等について指示を仰ぎ、その結果にもとづいて運転者に対し指示を行わなければならない、としています。

表4 補助者が確認したときに直ちに報告する事項
番号内容
1運転者が酒気を帯びている
2疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができない
3無免許運転、大型自動車等無資格運転
4過積載運行
5最高速度違反行為

3番は「無免許運転と酒気帯び運転」ではありません

3番を「無免許運転・酒気帯び運転」と紹介している解説を見かけますが、通達の文言は「無免許運転、大型自動車等無資格運転」です。免許は持っているものの、運転しようとしている車両の区分に免許が足りていない場合を含みます。中型免許で大型車に乗せてしまう、といった事態がこれに当たります。酒気帯びは1番で別に挙げられています。

ここで誤解しやすいのですが、報告して指示を仰ぐという手順は、運行を出してよいかどうかを運行管理者に決めてもらう手続ではありません。5つのうち4つは、確認した時点で運行を止めなければならない事由です。報告は、止めたうえで行うものです。第5章で述べた「履行補助であって代理ではない」という位置づけは、補助者が勝手に運行を続けさせてはならないという意味であって、止める場面で運行管理者の許可が要るという意味ではありません。

判断が働くのは2番だけです

1番の酒気帯びは、安全規則第3条第5項により、酒気を帯びた状態にある乗務員等を運行の業務に従事させること自体が禁じられています。基準日車は初違反100日車、再違反200日車です。3番の無免許運転と大型自動車等無資格運転、4番の過積載運行、5番の最高速度違反行為は、いずれも運転者に命じることも容認することも許されない行為です。過積載については、過積載による運送の引受けや指示が法第15条第3項で禁じられています。これら4つは、運行管理者の指示を待つまでもなく止めなければなりません。

判断が実際に働くのは2番です。疾病、疲労、睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれがあるかどうかは、程度の評価が入ります。安全規則第3条第6項がこれを扱っています。

補助者が点呼で確認したとき 指示を待たずに止める 酒気を帯びている 無免許運転・大型自動車等無資格運転 過積載運行 最高速度違反行為 運行管理者の判断が働く 疾病・疲労・睡眠不足等により安全な運転が できないおそれがあるか どちらの場合も直ちに運行管理者へ報告する

容認したと判断されると、資格者証の返納命令の対象になります

運転者が過労運転、酒酔い運転、酒気帯び運転、薬物等使用運転、無免許運転、大型自動車等無資格運転、過積載運行または最高速度違反行為を引き起こした場合で、運行管理者がこれらの行為を命じ、または運転者がこれらの行為をすることを容認していたとして都道府県公安委員会から道路交通法にもとづく意見聴取または通知があったときは、処分日車数に関係なく資格者証の返納命令が発動されるとされています。止めなかったことが容認と評価され得る、ということです。

実務上は、補助者に対して「この5つに触れたら、まず運行を止める。そのうえで必ず運行管理者に連絡する」という順序で徹底しておくのが確実です。夜間や早朝に補助者が点呼を行う体制を取るなら、そのときに運行管理者へ連絡がつく手段も併せて決めておく必要があります。連絡がつかない体制のまま補助者に点呼を任せていると、報告と指示の流れが成立しません。

ただし、連絡がつかないことは運行を出す理由になりません。2番の疾病や疲労のように評価が必要な場面で運行管理者と連絡が取れないのであれば、安全側に倒して止めることになります。荷主の都合で出さざるを得ない、という判断を補助者に背負わせない体制にしておくことが、結局は事業者を守ります。

兼務できる場合とできない場合

兼務については、できるものとできないものがはっきり分かれています。通達の第18条の解釈が根拠です。

表5 兼務の可否
組み合わせ可否根拠と条件
運行管理者と、同じ事業者の他の営業所の運行管理者できない通達で明記
運行管理者と、同じ事業者の貨物の営業所の補助者できない通達で明記。他の営業所の補助者であっても同じ
補助者と、同じ事業者の他の営業所の補助者できる運行管理者の履行補助として業務に支障が生じない場合に限る
運行管理者と、同一敷地内にある旅客営業所の運行管理者または補助者できる旅客の許可を受けていること、両方の資格者証を持っていることなどの条件がある

もっとも誤解が多いのが2行目です。運行管理者が、補助者を兼務することはできません。「運行管理者が1人しかいないので、その人を補助者にも選任しておこう」という発想は成り立ちません。そもそも運行管理者が点呼を行えば、それは運行管理者が行った点呼として数えられるので、補助者に選任する意味もありません。

運行管理者 他の営業所の運行管理者との兼務 できない 補助者との兼務 できない 補助者 他の営業所の補助者との兼務 できる 業務に支障が生じない場合に限る 兼務させるときに必要なこと 各営業所の運行管理規程に運行管理体制を明記する 体制を整えたうえで運用する 同一敷地内の旅客営業所との兼務には、別に例外がある

補助者どうしの兼務ができるといっても、無条件ではありません。通達は、運行管理者の履行補助として業務に支障が生じない場合に限る、としています。そのうえで、各営業所において運行管理業務が適切に遂行できるよう運行管理規程に運行管理体制等を明記し、その体制を整えておくことが求められます。営業所が離れている、点呼の時間帯が重なるといった事情があれば、支障が生じないとはいえません。

整備管理者との兼任は、整備管理者の側の通達に定めがあります

整備管理者は道路運送車両法にもとづく制度で、根拠となる法令が異なります。そちらの通達では、整備管理者がその選任に係る事業において整備管理者以外の業務を兼ねることを「兼職」と呼び、兼職は可能であるとしています。ただし条件があり、兼職する業務内容が整備管理規程等により明確で雇用者または事業場責任者が承認していること、兼職に関わる事業所間の距離がそれぞれの業務を行うに支障とならないこと、の両方を満たす必要があります。

運転者との兼務についても条文上の禁止規定は見当たりませんが、こちらは次の点に注意が必要です。運行管理者または補助者が自分自身に対して行った点呼は、行政処分の基準上、点呼を実施していないものとして扱われます。運転者を兼ねている人が、自分が乗務する前に自分で点呼を済ませる、という運用はできません。

点呼には整備管理者の補助者も関わります

ここまで補助者といえば運行管理者の補助者を指してきましたが、整備管理者の側にも補助者の制度があります。そして両者は点呼の場面でつながります。

点呼では、日常点検の実施またはその確認が求められます。では、日常点検の結果を見て、その車を出してよいかどうかを決めるのは誰か。これは整備管理者の業務です。道路運送車両法にもとづく通達は、整備管理者が行うべき業務として、日常点検の実施方法を定めること、そして日常点検の実施結果にもとづき自動車の運行の可否を決定することを挙げています。安全規則の通達でも、情報通信機器を使う点呼を扱った各所で、日常点検の結果にもとづく運行の可否決定はこの通達により行うこと、と繰り返し指示されています。

夜間や早朝の点呼で起きること

運行管理の補助者が早朝に点呼を行う。運転者から日常点検の結果を聞く。しかし整備管理者は出勤していない。この車を出してよいかを決める人がその場にいない、という状態が生まれます。

これを解くのが整備管理者の補助者です。整備管理者が自ら業務を行うことができない場合には、業務の執行にかかる基準を定めたうえで、あらかじめ選任した補助者を通じて業務を執行できるとされています。ただしその範囲は、運行可否の決定と、日常点検の実施の指導等、日常点検に係る業務に限られます。定期点検の計画を立てたり、車庫を管理したりする業務までは任せられません。

表6 2つの補助者の違い
項目運行管理者の補助者整備管理者の補助者
根拠貨物自動車運送事業輸送安全規則第18条第3項道路運送車両法施行規則第32条第2項
担える業務点呼に関する業務の一部など運行可否の決定と日常点検に係る業務に限る
要件資格者証を持つ者、または基礎講習の修了者整備管理者の資格要件を満たす者、または整備管理者が研修等により十分な教育を行った者
規程への記載運行管理規程に選任方法と職務を明記整備管理規程で業務の執行に係る基準を担保
選任届不要不要

そして同じ人が両方を兼ねることは可能です。点呼を担う人を両方の補助者に選任しておけば、日常点検の結果を聞いたその場で運行の可否を決められます。

兼ねるには、両方の要件をそれぞれ満たす必要があります

根拠となる法令が違うため、片方の補助者であることが、もう片方の要件を代替することはありません。運行管理の補助者であることを理由に整備管理の補助者になれるわけではなく、その逆も同じです。

ただし難易度は異なります。運行管理者の補助者は、資格者証を持っているか基礎講習を修了しているかのいずれかで、外部の講習が必要です。これに対し整備管理者の補助者は、整備管理者の資格要件を満たす者のほか、整備管理者が研修等を実施して十分な教育を行った者からも選任できるため、こちらは社内で完結します。実務では、基礎講習を受けて運行管理の補助者になった人に、整備管理者が社内で教育を行うという順序になります。

点呼の場 日常点検の結果 運行の可否を決める 整備管理者 またはその補助者 道路運送車両法の制度 健康状態・酒気帯び等 確認して指示をする 運行管理者 またはその補助者 貨物自動車運送事業法の制度 両方がそろって点呼が成立する 同じ人が2つの補助者を兼ねれば、その場で完結する

整備管理者の補助者を選任するときの条件

通達は、業務の執行に係る基準が次の条件を満たし、その条件を満たしていることが整備管理規程により担保されていることを求めています。補助者の氏名等と補助する業務の範囲が明確であること。業務の執行に必要な情報をあらかじめ伝達しておくこと。業務の執行結果について報告を受け、必要に応じて記録し保存すること。

教育については、選任するときだけでは足りません。整備管理者が選任後研修を受講したとき、整備管理規程を改正したとき、行政から情報提供を受けたときその他必要なときにも、その内容を補助者に教育することとされています。また、整備管理者の選任届を提出する際には、補助者を選任している場合にこれらの条件を満たしているかが確認されます。規程に書いていなければ、その場で指摘を受けることになります。

整備管理者の補助者として車両管理業務を行った経験は、整備管理者の資格要件のうち「整備の管理に関する2年の実務経験」として扱われます。運行管理の補助者の経験が運行管理者資格につながるのと同じ構図が、こちらにもあります。整備管理者そのものの要件や、退職して後任がいないときにどう動くかは、整備管理者がいないときについてまとめた記事をご覧ください。

遠隔点呼や情報通信機器を使う点呼と補助者

補助者の話は、点呼を情報通信機器で行う仕組みとも関係します。通達では、一定の要件を満たす営業所どうしで行う点呼について、その運転者が所属する営業所の補助者との電話その他の方法による点呼に代えることができるという書き方をしている箇所があります。つまり制度の設計として、補助者による点呼と、機器を用いた点呼が置き換えの関係で並んでいます。

もう少し具体的にいうと、次のような場面です。定時で2地点間を運行するような業務形態で、安全性優良事業所として認定された営業所に所属する運転者が、遠隔地で業務を開始または終了するために対面での点呼ができないとき。このとき本来なら所属営業所の補助者が電話などで点呼を行うことになりますが、同じ事業者の他の安全性優良事業所の運行管理者等が機器を使って点呼を行えば、それに代えられる、という仕組みです。

補助者を増やすか、点呼の仕組みを変えるか

点呼が回らないという課題への対処は、補助者を選任することだけではありません。遠隔点呼や自動点呼といった仕組みを導入する道もあります。ただし遠隔点呼には機器や施設環境の要件があり、実施前に運輸支局等への届出も必要です。どちらが自社に合うかは、営業所と車庫の位置関係、運転者の勤務時間帯、費用によって変わります。

遠隔点呼の要件や届出の時期については、運行指示書について解説した記事のなかで、中間点呼との関係も含めて整理しています。長距離の運行がある事業者の方は、そちらも併せてご覧ください。

もうひとつ、補助者を置くかどうかを考えるときに知っておきたいことがあります。対面によらない点呼として告示に定められているのは、遠隔点呼、業務前自動点呼、業務後自動点呼の3つだけです。このうち自動点呼は、業務前自動点呼が運行の業務に従事しようとする運転者等に対して行う点呼、業務後自動点呼が業務を終了した運転者等に対して行う点呼と定義されています。

業務前の点呼 対面が原則 遠隔点呼・業務前自動点呼によることもできる 電話その他の方法は運行上やむを得ない場合のみ 業務の途中の点呼(中間点呼) 電話その他の方法による 遠隔点呼で行うこともできる これに当たる自動点呼の類型はない 業務後の点呼 対面が原則 遠隔点呼・業務後自動点呼によることもできる 電話その他の方法は運行上やむを得ない場合のみ 「運行上やむを得ない場合」の範囲は狭い。車庫と営業所が離れている場合や、 早朝・深夜に点呼を行う人が出勤していない場合は該当しない 自動点呼を除き、点呼を行うのは運行管理者または補助者である

中間点呼に当たる自動点呼はありません

ここでいう自動点呼の話です。運行の途中で行う中間点呼に対応する自動点呼の類型は、告示に存在しません。安全規則第7条第3項は、業務前と業務後のいずれの点呼も対面で行えない業務について、その途中で少なくとも1回、電話その他の方法により点呼を行うことを求めています。ここを機器だけで完結させることはできません。

誤解のないように申し添えると、中間点呼を遠隔点呼で行うことはできます。令和6年4月の改正により、業務途中の点呼については、運転者の側の実施場所として事業用自動車の車内や宿泊施設等が認められています。ただし遠隔点呼であっても、点呼を行うのは運行管理者または補助者です。長距離の運行があり中間点呼が発生する営業所では、その時間帯に点呼を行える人が必要になることに変わりはありません。補助者を置く理由がここにも生まれます。

運行管理規程に何を書くか

補助者を選任するなら、運行管理規程の整備が必須です。通達は第21条の解釈として、補助者を選任する場合には、補助者の選任方法及び職務並びに遵守事項等について明記しておくこと、と定めています。

第4章で述べたとおり、補助者には選任届がありません。だからこそ、社内の規程がその位置づけを示す唯一の文書になります。届出がないから何もしなくてよい、ということではありません。

表7 補助者について運行管理規程に書く事項
事項書く内容の例
選任方法誰がどのような手続で補助者を選任し、解任するか
職務点呼のどの部分を行わせるか、記録をどう扱うか
遵守事項報告すべき事項と、運行管理者への報告の方法
兼務させる場合の体制他の営業所の補助者を兼務させるときの運行管理体制

運行管理規程そのものの作り方と、届出が必要かどうかについては、運行管理規程と整備管理規程を扱った記事で整理しています。

規程の不備には処分の基準があります

運行管理規程の制定違反には、内容が不適切な場合は初違反で警告、再違反で10日車、そもそも制定していない場合は初違反で20日車、再違反で40日車という基準が定められています。補助者を選任しているのに規程に何も書いていない、という状態は、内容が不適切と評価される余地があります。

代務者という制度はありません

「運行管理者の代務者を選任しなければならない」と聞いた、という相談を受けることがあります。結論から申し上げると、貨物自動車運送事業に代務者という制度はありません。安全規則にも通達にも、その言葉は出てきません。

探しておられるのは、ほぼ確実に補助者のことです。運行管理者が不在のときに点呼などを担う人、という意味で「代務」という言葉が使われるのだと思われますが、制度上の名称は補助者です。そして第5章のとおり、補助者は代理を行う者ではありません。名前としても、実質としても、代務者ではないということになります。

言葉の違いは細かい話に見えますが、実際には影響があります。「代務者だから、運行管理者がいないときは何でも代わりにできる」という理解のまま運用すると、補助者が異常を自分のところで処理して運行を出してしまうことになりかねません。表4に挙げた5つの事項に触れたときは、必ず運行管理者に上げる必要があります。

もうひとつ似た言葉に統括運行管理者があります。これは実在する制度で、安全規則第18条第2項が根拠です。ひとつの営業所で複数の運行管理者を選任する場合に、それらの業務を統括する運行管理者を選任しなければならない、というものです。補助者とは別の話ですので、混同しないようご注意ください。

巡回指導と行政処分で見られるところ

補助者に関係する行政処分の基準は、大きく分けて2つあります。ひとつは補助者そのものの要件、もうひとつは補助者が行った点呼の扱いです。

表8 補助者に関係する行政処分の基準
違反行為初違反再違反
補助者の要件違反警告10日車
点呼の未実施 19件以下警告10日車
点呼の未実施 20件以上1日車に未実施件数を乗じた日車2日車に未実施件数を乗じた日車
運行管理規程の制定違反 未制定20日車40日車

点呼の未実施は、点呼が必要な回数100回に対する件数で数えます。そして、ここが重要なのですが、行政処分の基準は次の場合を点呼を実施していないものとして扱うと定めています。

未実施として扱われる点呼

補助者の要件を満たしていない者が実施した点呼。運行管理者または補助者が自分自身に対して行った点呼。このほか、対面によらず電話その他の方法で実施した点呼で運行上やむを得ない場合に当たらないもの、省令に規定される点呼事項が実施されていない点呼なども、未実施または不適切として扱われます。

つまり、基礎講習を受けていない人に点呼をさせていた場合、その点呼は「行われていない」ものとして数えられます。記録簿に記入があっても関係ありません。事務員の方に点呼を手伝ってもらっていて、その方が講習を受けていない、というのは実際によくある状態です。心当たりがあれば、早めに講習の受講を手配してください。

巡回指導では、点呼の実施状況が重点指導項目のひとつとして確認されます。誰が点呼を行ったのか、その人は補助者として選任されているのか、要件を満たしているのかが見られます。巡回指導の項目と評価については別の記事で詳しく整理しています。

補助者の経験は運行管理者資格につながります

補助者を置くことには、点呼を回すこと以外にも意味があります。補助者として運行管理に携わった経験は、運行管理者資格者証を実務経験によって取得するときの経験として扱われます。

運行管理者資格者証を得る方法は2つあります。ひとつは運行管理者試験に合格すること。もうひとつは、事業用自動車の運行の管理に関し5年以上の実務の経験を有し、その間に国土交通大臣が認定した講習を5回以上受講することです。この後者について、通達は、補助者として実際に運行管理に携わっていた経験を、当該経験の期間中に属していた事業者が証明した書面によって示すこととしています。

5回のうち少なくとも1回は基礎講習である必要があります

実務経験による資格取得では、5年以上の経験の間に講習を5回以上受講することが求められますが、そのうち少なくとも1回は基礎講習でなければならないとされています。また、同一年度に基礎講習と一般講習の両方を受講した場合は、受講回数として1回と数えます。

補助者になるには基礎講習を受けます。その1回が、将来の資格者証取得に向けた1回目にもなります。運行管理者が1人しかいない営業所で、次の運行管理者を社内で育てたいと考えるなら、補助者に選任して経験を積んでもらうという道筋が現実的です。

基礎講習を修了する(16時間) 補助者に選任され、運行管理に携わる 試験に合格する 運行管理者試験に 合格する 実務経験による 5年以上の実務経験と 講習5回以上の受講 うち1回は基礎講習 運行管理者資格者証

なお、補助者に対して2年ごとに講習を受けさせる法令上の義務はありません。安全規則第23条第1項が定期的な受講を義務づけているのは運行管理者であって、補助者はその対象に含まれていません。ただし、資格者証を実務経験で取得することを目指すのであれば、5年間に5回という受講が必要になります。目的によって、受けるべき回数が変わってくるということです。

よくあるご質問

Q 補助者は必ず選任しなければならないのですか。

A 選任義務はありません。安全規則第18条第3項は「選任することができる」と定めています。選任するかどうかは事業者の判断です。

Q 補助者になるには運行管理者資格者証が必要ですか。

A 必要ありません。国土交通大臣が認定した運行の管理に関する講習を修了していれば選任できます。実務では基礎講習がこれに当たります。資格者証を持っている人を補助者に選任することもできます。

Q 補助者を選任したら運輸支局に届出をするのですか。

A 届出は必要ありません。安全規則第19条が定めている届出は運行管理者の氏名等に関するもので、補助者は対象になっていません。

Q 運行管理者が1人しかいません。その人を補助者にも選任できますか。

A できません。通達は、運行管理者が補助者を兼務することはできないと明記しています。

Q 補助者は何人まで選任できますか。

A 人数の上限を定めた規定はありません。ただし運行管理者が行う点呼が総回数の3分の1以上でなければならないため、補助者を増やしても点呼をすべて任せることはできません。

Q 点呼の3分の1は、どの期間で数えるのですか。

A 安全規則とその通達に期間の定めはありません。ただし運行管理者資格者証の返納命令の発動基準では、1月の間の点呼簿で運行管理者の点呼回数が3分の1未満である場合が挙げられています。1か月を単位に確認しておくのが安全です。

Q 補助者が運転者を兼ねてもよいですか。

A 兼務を禁じる条文は見当たりませんが、運行管理者または補助者が自分自身に対して行った点呼は、行政処分の基準上、未実施として扱われます。自分で自分の点呼を行うことはできません。

Q 補助者が点呼で酒気帯びを確認したら、その場で乗務を中止させてよいですか。

A 乗務させてはなりません。酒気を帯びた状態にある乗務員等を運行の業務に従事させてはならないことは安全規則第3条第5項が定めており、補助者であるかどうかに関係なく、ここに判断の余地はありません。そのうえで、直ちに運行管理者に報告して指示を仰ぐ必要があります。補助者にできないのは、報告をせず自分の判断だけで処理することです。

Q 補助者にも2年に1回の講習を受けさせる義務はありますか。

A 法令上の義務はありません。安全規則第23条第1項が定期的な受講を義務づけているのは運行管理者です。ただし実務経験で資格者証の取得を目指す場合は、5年間に5回以上の受講が必要になります。

Q 補助者は整備管理者の補助者を兼ねられますか。

A 兼ねられます。ただし根拠となる法令が異なる別の制度なので、両方の要件をそれぞれ満たす必要があります。片方の補助者であることが、もう片方の要件を代替することはありません。運行管理者の補助者は基礎講習の修了などが要りますが、整備管理者の補助者は整備管理者が社内で教育を行うことでも選任できます。点呼の場で日常点検の結果にもとづく運行の可否を決められるようになるため、実務上の利点があります。

Q 代務者を選任するように言われました。どうすればよいですか。

A 貨物自動車運送事業に代務者という制度はありません。求められているのは補助者であると考えられます。基礎講習を修了した方を補助者に選任し、運行管理規程にその職務と選任方法を記載してください。

Q 基礎講習を受けていない事務員が点呼を手伝っていました。問題になりますか。

A 補助者の要件を満たしていない者が実施した点呼は、行政処分の基準上、点呼を実施していないものとして扱われます。記録が残っていても未実施と評価されるため、早急に体制を見直してください。

参照した根拠と出典を見る

貨物自動車運送事業法(令和6年法律第23号による改正後)第16条。運行管理者の選任と、その氏名の届出について定めています。改正により、旧第18条が第16条に繰り上がりました。

貨物自動車運送事業輸送安全規則(最終改正 令和7年12月15日国土交通省令第120号)第7条、第18条、第19条、第20条、第21条、第23条、第24条。条文は国土交通省が公表している一般貨物自動車運送事業等に係る法令試験条文集(令和8年6月1日更新)によりました。第18条第3項は、補助者について次のように定めています。

一般貨物自動車運送事業者等は、運行管理者資格者証若しくは道路運送法第23条の2第1項に規定する運行管理者資格者証を有する者又は国土交通大臣が告示で定める運行の管理に関する講習であって…国土交通大臣の認定を受けたものを修了した者のうちから、運行管理者の業務を補助させるための者を選任することができる。

同規則第3条第5項は、酒気を帯びた状態にある乗務員等を事業用自動車の運行の業務に従事させてはならないと定めています。同第6項が疾病、疲労等のおそれのある運行の業務を扱っています。

貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について(平成15年3月10日制定、最終改正 令和8年6月26日 国自貨第106号、国自安第68号、国自整第77号)。第7条の解釈で点呼の3分の1について、第18条の解釈で兼務の可否と補助者の位置づけ、報告すべき事項について、第21条の解釈で運行管理規程への記載について、第25条の解釈で補助者としての経験の証明について定めています。

貨物自動車運送事業輸送安全規則第18条第3項、第23条第1項、第24条第1項及び第31条第2項の運行の管理に関する講習の種類等を定める告示(平成24年国土交通省告示第455号)。補助者の選任要件となる講習の種類を定めています。

対面による点呼と同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定める方法を定める告示(令和5年国土交通省告示第266号)。第2条が遠隔点呼、業務前自動点呼及び業務後自動点呼を規定していることは、輸送安全規則の解釈及び運用についての第7条の解釈に示されています。業務前自動点呼と業務後自動点呼の定義は、国土交通省中国運輸局の公表資料によりました。

独立行政法人自動車事故対策機構(ナスバ)が公表している基礎講習およびeラーニング講習の案内、ならびに令和6年10月8日付けの運行管理者等指導講習の修了証明方法の変更に関する案内。国土交通大臣の認定を受けて基礎講習、一般講習および特別講習を全国50支所で開催していること、基礎講習を修了した者を運行管理者の補助者に選任できること、eラーニングの受講期間が毎月1日から30日間であること、基礎講習は1日に受講できる単元数に上限があること、令和7年4月1日以降の対面および動画視聴の講習で手帳への押印を廃止して修了証明書を交付すること、ナスバ以外の認定機関の手帳等については各認定機関への確認が必要であることが示されています。

国土交通省 自動車総合安全情報「運行管理者について」。基礎講習の対象者が運行管理者及び補助者になろうとする者であること、講習時間が16時間であること、認定を受けた講習実施機関の一覧が掲載されています。

道路運送車両法の一部を改正する法律等の施行に伴う整備管理者制度の運用について(平成15年3月18日付け国自整第216号)。整備管理者の業務、兼職の条件、整備管理者の補助者の選任要件と業務範囲について定めています。内容は国土交通省関東運輸局が公表している整備管理者制度の解説(平成30年10月)によりました。

国土交通省関東運輸局 運行管理者制度の解説。運行管理者資格者証の返納命令の発動基準として、1月の間において点呼簿における運行管理者の点呼回数が3分の1未満である場合が挙げられています。根拠通達は貨物自動車運送事業法に基づく運行管理者資格者証の返納命令発令基準等についてです。

貨物自動車運送事業者に対し行政処分等を行うべき違反行為及び日車数等について 別表(令和7年2月28日一部改正、令和7年4月1日施行)。補助者の要件違反、点呼の未実施の扱い、運行管理規程の制定違反について定めています。

本記事は2026年8月時点の法令等にもとづいて整理しています。制度は改正されることがありますので、実際の手続の前には原典または管轄運輸支局でご確認ください。

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補助者を置くべきか、点呼の体制をどう組むか、運行管理規程に何を書くか。許可を取ったあとに出てくるこうした課題について、そら行政書士事務所ではご相談をお受けしています。事業報告書や事業実績報告書の作成は全国に対応しています。

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この記事を書いた人

行政書士 田丸浩史(登録番号 26261852)/そら行政書士事務所

大阪府箕面市を拠点に、一般貨物自動車運送事業の許可申請と、変更届・認可申請・各種報告書といった許可後の手続、役員法令試験対策に取り組んでいます。事業報告書・事業実績報告書の作成と、役員法令試験対策は全国に対応しています。

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この記事を書いた人

田丸 浩史のアバター 田丸 浩史 行政書士

大阪府箕面市を拠点とする行政書士。運送業を専門とし、新規許可から各種変更届出・法令試験対策まで大阪府全域に対応。

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