Gマークの自認項目18項目|トラック運送業の得点の取り方と挙証書類

Gマークの100点のうち、事業所が自ら積み上げて点を作れるのは評価Ⅲの20点だけです。ここは4つのグループ・18項目から取組を選んで申告しますが、評価されるのは申請基準日より前に実施したもので、項目ごとに対象期間・必要な人数・提出書類・対象外になる例が細かく決まっています。「やっていたのに記録の形が違って加点されなかった」ということが起きやすい部分です。この記事では、18項目の判断基準を一覧に整理しました。

この記事の要点

  • 20点の内訳はグループ1が9点、グループ2が4点、グループ3が4点、グループ4が3点。4グループすべてで得点し、合計12点以上が必要。
  • グループごとに選べる項目数に上限がある。全部申告しても上限を超える分は加点されない。
  • 多くの項目が過去1年間(2025年7月2日〜2026年7月1日)の実績を見る。3年・5年をさかのぼる項目もある。
  • 人数の条件は項目により半数以上・3割以上・2割以上・全員と異なる。
  • 1つの取組を複数の項目に重複して申告することはできない。
目次

20点の組み立て方|グループ別の上限と基準点

まず全体像です。グループごとに、選べる項目数の上限と基準点数が決まっています。

表1:グループ別の配点と基準点数
グループ選べる項目数1項目あたり配点基準点数
1 運転者等の指導・教育4項目から1〜33点9点1点以上
2 輸送の安全に関する会議・QC活動4項目から1〜22点4点2点以上
3 法定基準を上回る対策4項目から1〜22点4点1点以上
4 その他の取組み6項目から1〜31点3点1点以上
合計20点12点以上

選べる項目数と配点は2026年度申請分の申請案内で確認したものです。基準点数は2025年度申請分の申請案内によります(2026年度版の該当ページを確認できていないため)。

評価Ⅲ 20点の組み立て方 選べる項目(1マス=1項目) 配点 基準点 グループ1 指導・教育 3点 3点 3点 9点 1点 グループ2 会議・QC 2点 2点 4点 2点 グループ3 法定超の対策 2点 2点 4点 1点 グループ4 その他 1点 1点 1点 3点 1点 満点 20点 認定には合計12点以上が必要 かつ4グループすべてで得点していること

基準点数の合計は5点ですが、評価Ⅲ全体の基準点数は12点です。各グループの最低ラインを満たすだけでは足りません。

申請案内には、次のような得点例が示されています。

表2:申請案内に示された得点例(合計15点)
グループ選んだ項目と点数小計
1(1)3点+(2)1点+(3)3点7点
2(1)2点+(4)2点4点
3(1)2点+(3)1点3点
4(1)1点1点
合計15点

狙いどころはグループ1

1項目あたりの配点が3点と最も高く、3項目まで選べるため、グループ1だけで最大9点になります。12点のうち9点をここで作れれば、残りは3点です。

逆に、グループ4は1項目1点で最大3点しかありません。ここに労力を集中しても点は伸びません。まずグループ1で何点取れるかを確かめ、そこから逆算するのが組み立ての順序になります。

グループ1|運転者等の指導・教育(9点)

表3:グループ1の判断基準
項目配点対象期間加点の条件
(1) 自社内独自の運転者研修等の実施3点
または1点
過去1年間3点=選任運転者数の半数以上が受講
1点=半数未満、または選任運転者以外の従業員が受講
(2) 外部の研修機関・研修会への運転者等の派遣3点
または1点
過去1年間
(1回以上)
3点=選任運転者が受講
1点=選任運転者以外の従業員が受講
(3) 定期的な「運転記録証明書」の入手による事故・違反実態の把握に基づく指導3点過去1年
または3年
①過去1年に発行の「5年間」「3年間」の証明書を3割以上
②過去3年に発行の同証明書を全員分
③過去1年に発行の「1年間」の証明書を全員分
(いずれか)
(4) 安全運行につながる省エネ運転の実施と個別指導教育3点過去1年間選任運転者数の半数以上を対象に実施

過去1年間とは2025年7月2日から2026年7月1日まで、過去3年間とは2023年7月2日から2026年7月1日までです。

(1)と(2)は「誰が受けたか」で点が変わります

(1)は選任運転者数の半数以上が受講すれば3点、半数未満なら1点です。(2)は選任運転者が受講すれば3点で、回数は1回以上で足ります。どちらも、選任運転者以外の従業員(運転者を指導する管理職相当の者を含む)が受講した場合は1点です。1点となる資料を何枚積み上げても3点にはなりません。

ただし(2)には例外があり、次の研修は管理者等が受講した場合でも3点になります。

管理者の受講でも3点になる研修

  • 国土交通省が認定した運輸安全マネジメント認定セミナー
  • 全日本トラック協会が実施するプラン2025目標達成【フル】セミナー
  • 全日本トラック協会が実施する過労死等防止対策セミナー

なお、同じ全ト協のセミナーでも、プラン2025目標達成【出前】セミナーと健康管理セミナーは、管理者等が受講した場合は1点です。

(1)と(2)の切り分けは「誰が主催したか」

紛らわしいのが、外部の講師を招いた社内研修です。これは(2)ではなく(1)で評価されます。(2)の対象外として、次のものが明示されています。

  • 外部機関に委託した、自社やグループ会社が主催の研修
  • 外部講師を招いた、自社やグループ会社が主催の研修
  • 外部の会場を借りて開催した研修会
  • 参加者が申請事業所やグループ会社に限定された研修

またeラーニングによる研修は(2)ではなく(1)で評価されます。研修機関が本社グループ内のものであっても、対外的に開放されていれば外部機関とみなされます。

(3)は3つのパターンから選べます

運転記録証明書は、証明書の発行日と証明されている期間の組み合わせで3通りの満たし方があります。全員分をそろえられなくても、「過去1年間に発行された3年間または5年間の証明書を3割以上」なら加点されます。

事故・違反があった人には指導記録が必要です

証明書に事故・違反歴が確認された場合は、その運転者に個別指導をしていることが条件になります。事故・違反の記録があるにもかかわらず指導記録が確認できない方は、評価の人数に含まれません。

指導記録は、証明書の備考欄に指導年月日と指導者の氏名を追記する方法でも、指導一覧を別紙で添付する方法でも構いません。プライベートでの違反・事故に対しても指導記録が必要です。事故・違反がない方については不要です。

(4)は指導のコメントが要ります

アナログタコグラフ、デジタルタコグラフ、燃費統計表、その他のいずれかの資料で申告します。共通して求められるのは運転者氏名・運行年月日・車両番号・指導年月日・指導者名・指導の実績です。

デジタコの分析結果や燃費の出力に評価の記載がない場合は、指導すべき事項がなくても「OK」や「良好」など何らかのコメントが必要とされています。ルートの地図だけが記載された出力記録は対象外です。

グループ2|会議・QC活動の実施(4点)

表4:グループ2の判断基準
項目配点対象期間加点の条件
(1) 事業所内での安全対策会議の定期的な実施2点過去1年
または3年
①過去1年間に2回以上実施
②過去3年間の1年ごとの3区分で各1回実施
(いずれか)
(2) 事業所内での安全に関するQC活動の定期的な実施2点過去3年間「テーマの策定」から「結果のとりまとめ」まで一巡していること
(3) 荷主企業、協力会社等との安全対策会議の定期的な実施2点過去1年
または3年
(1)と同じ回数の条件
(4) 事業所内での交通事故防止や輸送の安全に対する意識の向上に向けた取組2点過去1年間会議や外部研修で得た知識を全ての選任運転者に共有したこと

グループ2だけ基準点数が2点なので、1項目(2点)でちょうど基準になります。取りこぼしの許されないグループです。

「同じ種類の会議」でなければ回数に数えません

(1)は事業所内での定期的な会議の開催を評価するため、同一種類の定期的な開催が確認できなければ加点されません。申請案内は次の例を挙げています。

  • 安全対策会議1回+QC活動1回 → 不可(同一種類の会議ではない)
  • 安全対策会議(定期)1回+安全対策会議(臨時)1回 → 不可(定期的な開催ではない)
  • 安全対策会議(定期)1回+安全対策会議(定期)1回 → 可

また、同一内容の会議を参加者を分けて複数回開催した場合は、合わせて1回とカウントされます。異なる内容の会議の開催状況を提出する必要があります。

なお(3)には、この「同一の種類」という制限がありません。相手先も同じでなくて構いません。

議事概要には「話し合った内容」が要ります

(1)(3)ともに、議事概要に「主な意見」や「決定事項」等の記載があり、具体的な協議内容が読み取れることが求められます。会議資料の事項だけが箇条書きされているものは認められません。発言者名は不要です。

会議とは「議題について協議し、意見交換、意思決定が行われること」を指し、研修とは「職務に対する理解を深め、習熟するために学習すること」を指す、と定義が分かれています。教育・研修とみなされるものはグループ1-(1)で評価されます。

文言まで同じ議事概要は審査が中止されることがあります

申請案内には、自社内の他営業所やグループ会社の営業所と文言まで同一の議事概要が提出されるケースが散見されると書かれており、発言の文言まで同一の場合は審査を中止する場合があるとされています。

共催は認められていますが、議事概要は申請する営業所が作成する必要があります。

(4)は「全員に共有したこと」を示す項目です

(4)だけ性質が違います。会議や外部研修で得た知識を、参加していない選任運転者を含めた全員に共有したことを評価します。提出書類は3点セットです。

(4)で提出する3点

① 共有の元になる会議・研修の議事概要または研修実施記録

② その会議・研修で用いられた資料

③ 共有したことを証明する資料(回覧表等)
共有した事項・確認した年月日・選任運転者名が必要です。個別説明や回覧の場合は、個々の運転者が情報を確認した年月日がわかる必要があります。メールツールや掲示板アプリで展開している場合は、その画面を印刷して添付します。

共有の元になる会議・研修は、グループ1-(2)やグループ2-(1)(3)で書類を提出しているものでも、していないものでも構いません。ただし元の会議に選任運転者全員が出席している場合は対象外です。すでに全員に共有されているためです。朝礼時の伝達や点呼時の指示といった日常的な情報共有、会議や外部研修に基づかない社内通達も対象外です。

グループ3|法定基準を上回る対策(4点)

表5:グループ3の判断基準
項目配点対象期間加点の条件
(1) 特定運転者以外の運転者への計画的な適性診断(一般診断)2点過去1年
または3年
①過去1年に一般診断の受診者が3割以上
②過去3年に全選任運転者が一般診断または特定運転者への診断のいずれかを受診
(いずれか)
(2) 効果の高い健康起因事故防止対策2点過去1年
3年・5年
①健診結果のフォローアップを過去1年間
②脳検査を過去3年で2割以上または過去5年で半数以上
③携帯型心電計を過去1年で2割以上
④SAS検査を過去1年で2割以上または過去5年で全員
(いずれか)
(3) 車両の安全性を向上させる装置の装着2点
または1点
基準日現在2点=ASVの補助対象装置を1台以上導入
1点=ドラレコ等を1台以上導入
(4) ドライバー時間外労働時間短縮の取組の状況2点
または1点
基準日現在2点=36協定届の1年の時間外労働時間が880時間以下
1点=前回届出の時間数を下回っている(2026年度限定)

過去5年間とは2021年7月2日から2026年7月1日までです。

(3)は装置の種類で2点か1点かが決まります

表6:安全装置の区分
2点となる装置(ASV補助対象)1点となる装置
衝突被害軽減ブレーキ(歩行者検知機能付き)ドライブレコーダー
車間距離制御装置+車線維持支援制御装置後方視野確認支援装置(バックアイカメラ)
ドライバー異常時対応システム側方視野確認支援装置(サイドビューカメラ)
先進ライト/側方衝突警報装置側方衝突監視警報装置(左折巻き込み防止装置)
アルコールインターロックアルコール・インターロック(後付け)
事故自動通報システム(後付け含む)衝突防止警報装置
後側方接近車両注意喚起装置
車輪脱落予兆検知装置/道路標識注意喚起装置

歩行者検知機能が付いていない衝突被害軽減ブレーキは対象になりません。車線逸脱警報装置も対象外です。1点となる装置を3種類以上添付しても、点数は上がりません。

提出書類では、電子車検証の「自動車検査証記録事項」が必須です。券面のみでは審査に必要な情報が確認できないため、加点の対象になりません。

(4)は2026年度だけ1点の道があります

時間外労働の項目は、2026年度から判断基準が変わりました。従来は960時間を下回ることが評価対象でしたが、さらなる時間短縮に向けた取組を評価する形になっています。

36協定届で確認される内容

2点=2026年7月1日現在有効な36協定届で、1年の時間外労働時間数が880時間以下

1点=同じ協定届の時間数が、前回届出(2025年7月1日を含む協定届)の時間数を下回っていること。この1点の基準は2026年度の申請に限るとされています。1点を狙う場合は、直近と前回の2回分の36協定届が必要です。

両方を満たしても3点にはなりません。

協定届では、事業の種類が「一般貨物自動車運送(トラック)」であること、業務の種類に自動車運転者の記載があること、労働基準監督署の受付印があることなどが確認されます。特別条項(様式9号の3の5)の場合は必ず2枚セットで提出が必要で、1枚でも欠けると加点されません。

また、「労働者数」の自動車運転者と選任運転者の人数が著しく異なる場合は加点とならないことがあるとされています。申請案内は「選任運転者30人に対し36協定届の人数が3人のみ」という例を挙げています。

グループ4|その他の取組み(3点)

表7:グループ4の判断基準
項目対象期間加点の条件
(1) 健康起因事故防止に向けた取組の実施過去1年間過去1年間の取組であり、かつ自主性・積極性・独創性・先進性が認められるもの、または継続的・定期的な取組であること
(2) 輸送に係る安全や環境に関する認証や認定の取得基準日現在公的な第三者機関から認定・認証されていること(ISO39000/ISO14000/ISO9000/グリーン経営認証/エコステージ/エコアクション21/働きやすい職場認証など)
(3) 国が認定する第三者機関による運輸安全マネジメント評価の受審過去2年間評価終了日が2024年7月2日〜2026年7月1日の評価報告書があること
(4) 過去3年間以内の行政、外部機関、トラック協会による輸送の安全に関する表彰の実績過去3年間申請事業所または事業所の代表者に対する表彰であること
(5) リアルタイムGPS運行管理システムなどの先進的運行管理システムの導入基準日現在位置情報が運行管理と連動していること
(6) 自社内独自の無事故運転者表彰制度又は省エネ運転認定制度の活用基準日現在無事故や省エネ運転に関する自社内独自の表彰・認定制度が基準日現在有効で、制度要綱・認定要領・手当の支給制度など具体的な取組が確認できること

(1)は人数が足りなかった取組の受け皿でもあります

グループ4-(1)は、グループ3-(2)で判断基準の人数に満たなかったものも評価対象とすると明記されています。脳検査やSAS検査を実施したが2割に届かなかった、という場合はこちらで申告できます。血液検査等で行う簡便な検査も、グループ3-(2)ではなくこちらの対象です。

取組例として7つが挙げられています。

表8:グループ4-(1)の取組例と条件
取組例条件
① 健康観察(血圧・体温の管理)選任運転者3割以上に対して、概ね2週間分程度の記録。体温と血圧の両方が必要(血圧は上下とも)
② 健康起因事故防止に係る様々な検査選任運転者に対して検査を行っていること(人数不問
③ 健康に関する情報の展開社内報などに食事・睡眠など健康に関する記事を2回以上掲載
④ 運動促進に係る取組器具の設置、スポーツジムとの契約、イベントの実施・参加など
⑤ 健康に関する外部の認証制度等健康経営優良法人の認定、健康宣言への参加など。基準日現在も有効であること
⑥ 健康起因事故防止の意識向上に向けた取組自社内で2回以上、または外部の会議・研修等に1回以上参加
⑦ その他の継続的な取組熱中症対策や腰痛予防等の実践的な取組など

①は体温のみ、または血圧のみの記録では加点されません。血圧計の写真だけの添付も不可です。⑦の熱中症対策については、体制整備・手順作成・関係者への周知は労働安全衛生規則で義務づけられている内容のため、加点の対象になりません。

グループ4-(1)全体の対象外として、法律で義務づけられているもの(定期健康診断、従業員50人以上の事業所のストレスチェック等)と、ガン検査・ガン予防に関するもの(健康起因事故防止には当たらないため)が挙げられています。

Gマークの認定自体は(2)の対象外です

グループ4-(2)の対象外に、Gマーク(貨物自動車運送事業安全性評価事業)の認定が明記されています。前回の認定を認証として申告することはできません。自社内独自の認定制度、宣言や参加のみで第三者機関の審査に基づかないものも対象外です。

また(3)については、国土交通省が行う運輸安全マネジメント評価は対象外です。これは国が事業者を選定して行う事業であり、事業者自らが行う取組ではないためとされています。対象になるのは第三者認定機関が行う有料の評価です。運輸安全マネジメント認定セミナーの受講はグループ1-(2)で評価されるため、ここに資料を添付しないよう注意が必要です。

(4)の表彰については、業界の発展に関する表彰、民間企業(保険会社)等による表彰、運転者個人に対する表彰、永年勤続表彰は対象外です。

(5)は、GPS等で位置情報を把握するのみで運行管理に結びついていると読み取れないものは対象外です。スマートフォン上の単なるGPS機能も加点されません。

(4)と(6)は「誰からの表彰か」で分かれます

表彰に関する項目が2つありますが、対象になる範囲が異なります。

表9:2つの表彰項目の違い
 (4) 行政・外部機関等による表彰(6) 自社内独自の表彰・認定制度
誰が表彰するか国土交通省、運輸局、警察、トラック協会など外部自社(事業者または営業所)
対象申請事業所または事業所の代表者営業所単位、グループ単位、運転者個人
運転者個人への表彰対象外対象
期間過去3年間基準日現在有効であること

(6)で提出するのは①制度の具体的内容がわかる資料(制度要綱・認定要領など)②直近の実績がわかる資料の2点です。実績は昨年度または今年度の表彰状況・認定状況・支給状況で、表彰状のコピー、認定証のコピー、手当が確認できる給与明細や支給文書のいずれかを添付します。給与明細の個人情報部分は隠して構いません。

申請事業所に直近の実績がない場合は、他営業所の資料を添付しても構いません。他営業所にも実績がない場合は、制度要綱等に実績がない旨を自認します。制度があるだけで実績がまったく確認できないものは対象外です。

人数の条件を一覧で確認する

項目ごとに求められる人数が異なります。ここだけを抜き出すと次のようになります。

表10:人数の条件がある項目
必要な人数該当する項目
半数以上1-(1) 自社内研修(3点の場合)/1-(4) 省エネ運転/3-(2) 脳検査(過去5年)
3割以上1-(3) 運転記録証明書(過去1年・3年間または5年間の証明書)/3-(1) 一般診断(過去1年)/4-(1)① 健康観察
2割以上3-(2) 脳検査(過去3年)・携帯型心電計・SAS検査(過去1年)
全員1-(3) 運転記録証明書(②③のパターン)/2-(4) 情報共有/3-(1) 一般診断(過去3年)/3-(2) SAS検査(過去5年)
人数不問1-(2) 外部研修(1回以上)/4-(1)② 各種検査/4-(1)⑥ 意識向上

母数となるのは選任運転者です。役職員名簿(第2号の2様式)に記載した人数が基準になります。

全項目に共通する落とし穴

1つの取組を2か所に申告することはできません

申請案内には、1つの取組について複数の評価項目へ重複して申請することはできないと明記されています。各取組は、最も適切と考えられる1つの項目を選んで申請します。

紛らわしい組み合わせが具体的に示されています。

  • 個人ごとに行うKYTは1-(1)、会議のなかで協議したKYTは2-(1)
  • eラーニングによる研修は1-(1)(1-(2)ではない)
  • 会議とみなされるものは2-(1)、研修とみなされるものは1-(1)
  • 省エネ運転や環境への取組に係る認証は4-(2)(1-(4)ではない)
  • 運輸安全マネジメントの取組そのものは評価Ⅰで評価される

1-(1)と2-(1)を同日に行った場合、議事概要に含まれているものは対象になりません。ただし、会議と研修で目的および時間を分けて行っていることが明確であれば、それぞれ対象になります。その場合は2-(1)に議事概要と会議資料、1-(1)に研修実施記録と研修資料を、別々に添付する必要があります。

役職員名簿との照合が前提です

ほとんどの項目で、対象者の氏名にカラーマーカー等で印を付け、役職員名簿と照合できる状態にすることが求められます。添付資料に名前があっても、役職員名簿に記載がない方は無効です。

改姓や通称名を使っている場合は、役職員名簿の備考欄に同一人物であることを記載します。異動や退職で基準日現在は選任運転者でない方が資料に出てくる場合は、役職員名簿の2枚目(その他審査に関係のある方)に記載し、異動日または退職日を明記します。

共通してよく問われる記載事項

項目により異なりますが、多くの資料で次の記載が確認されます。

  • 申請事業所(営業所)名……通称を使っている場合は資料に付記するか自認書を添付
  • 実施年月日……西暦・和暦どちらでも可。年の記載漏れに注意
  • 開催場所
  • 氏名……カラーマーカーを付け、役職員名簿にチェック
  • 具体的な内容……該当部分にマーカーを付す

記載がない場合、手書きで補ってよいとされている項目が多くあります。ただし、資料が不鮮明で必要な情報が読み取れない場合は加点とならないことがあります。

よくある質問

自認項目は最大でいくつ選べますか。

グループ1は4項目から最大3項目、グループ2は4項目から最大2項目、グループ3は4項目から最大2項目、グループ4は6項目から最大3項目です。合わせて最大10項目、20点満点となります。上限を超えて申告しても加点されません。また、4つのグループすべてで得点していなければ認定されません。

外部講師を招いて社内で行った研修は、どちらの項目になりますか。

グループ1-(1)の自社内独自の運転者研修等で評価されます。グループ1-(2)の外部研修への派遣は、自社以外の外部機関が主催する研修に運転者等を派遣した場合が対象で、外部講師を招いた自社主催の研修、外部機関に委託した自社主催の研修、外部の会場を借りて開催した研修会はいずれも対象外とされています。eラーニングによる研修もグループ1-(1)で評価されます。

安全対策会議を年に2回開けば加点されますか。

同じ種類の定期的な会議であれば加点の対象です。過去1年間に2回以上実施するか、過去3年間を1年ごとに区切った3つの区分でそれぞれ1回以上実施することが条件です。ただし、安全対策会議1回とQC活動1回という組み合わせや、定期の会議1回と臨時の会議1回という組み合わせは認められません。同一内容の会議を参加者を分けて複数回開催した場合も、合わせて1回として数えられます。

運転記録証明書は全員分をそろえないといけませんか。

3つのパターンがあり、いずれかを満たせば加点されます。過去1年間に発行された5年間または3年間の証明書であれば選任運転者の3割以上で足ります。全員分が必要になるのは、過去3年間に発行された5年間または3年間の証明書による場合と、過去1年間に発行された1年間の証明書による場合です。なお、証明書に事故・違反歴がある方については個別指導の記録が必要で、記録が確認できない方は評価の人数に含まれません。

ドライブレコーダーを付けていれば2点になりますか。

1点です。2点となるのは、国土交通省が実施している先進安全自動車(ASV)の導入に対する支援における補助金の対象装置を1台以上導入している場合です。ドライブレコーダー、バックアイカメラ、サイドビューカメラ、左折巻き込み防止装置、衝突防止警報装置、後付けのアルコール・インターロックは1点となる装置に分類されています。1点となる装置を3種類以上添付しても点数は上がりません。

前回取得したGマークを、認証の取得として申告できますか。

できません。グループ4-(2)の対象外に、Gマーク(貨物自動車運送事業安全性評価事業)の認定が明記されています。対象となるのは、ISO39000シリーズ、ISO14000シリーズ、ISO9000シリーズ、グリーン経営認証、エコステージ認証、エコアクション21認証、働きやすい職場認証などです。認定・認証の範囲がトラック貨物輸送を対象とするものに限られ、倉庫部門や産業廃棄物処理のみを対象とするものは含まれません。

参照した根拠・出典を見る

本記事は、2026年8月4日に次の資料で確認した内容にもとづいています。制度や運用は改正されることがありますので、実際の判断にあたっては最新の情報をご確認ください。

  • 公益社団法人全日本トラック協会「2026年度 貨物自動車運送事業安全性評価事業(Gマーク制度)申請案内」P.20〜76
  • 公益社団法人全日本トラック協会「2026年度貨物自動車運送事業安全性評価事業(Gマーク制度)よくある問い合わせ事項(Q&A)」(2026年6月1日更新)

本記事の判断基準・対象期間・人数の条件は、いずれも2026年度申請分(申請基準日2026年7月1日)のものです。ただし各グループの基準点数と評価Ⅲ全体の基準点数12点は、2025年度申請分の申請案内によります。判断基準は年度により見直されます。実際にグループ3-(2)の脳検査は令和7年度に、グループ3-(4)の時間外労働は2026年度に基準が変更されています。申請にあたっては必ず当該年度の申請案内をご確認ください。

本記事は各項目の要点を整理したものです。提出書類の様式や記載例、対象外となる例の全ては掲載していません。申請の際は申請案内の該当ページを直接ご確認ください。

本記事は制度の一般的な説明であり、個別の事案についての判断を示すものではありません。

どの項目で何点取れるか、一緒に洗い出しませんか

自認項目でつまずくのは、取組をしていないからではありません。「やっていたが記録の形が判断基準に合わない」「同じ取組を別の項目に出してしまった」という理由で加点されないことが多いためです。

そら行政書士事務所では、Gマークの取得を目指す事業者様に、次のようなお手伝いをしています。

  • いま行っている取組がどの項目に当てはまり、何点になるかの洗い出し
  • 不足している点数を、どのグループのどの項目で埋めるかの設計
  • 自認事項を証する書類の様式づくりと、記録の残し方の設計
  • 認定要件となる認可申請・届出・報告事項の点検と、漏れている手続の作成・提出
  • 事業報告書・事業実績報告書の未提出分の作成と提出(全国対応

この記事では18項目の判断基準までを整理しましたが、どの項目を選び、どんな記録を残せば加点されるかは、事業所の規模・車両数・いま行っている取組によって変わります。とくに評価Ⅲの20点は、同じ取組でも記録の形が判断基準に合っていなければ加点されません。具体的な点の取り方については、個別にご相談ください。

大阪府箕面市を拠点に、一般貨物自動車運送事業の許可申請と許可後の各種手続に取り組んでいます。次の申請期に向けて何から手をつけるかの段階でも、まずはご相談ください。

支援の内容と料金は、Gマーク取得支援のご案内にまとめています。

お問い合わせはこちら運送業を営んでいる方へのご案内

この記事を書いた人

行政書士 田丸浩史(登録番号 26261852)/そら行政書士事務所
〒562-0014 大阪府箕面市萱野2-6-8-203
TEL 070-8556-0921/Email tamaru@sora-gyosei.com

大阪府箕面市を拠点に、一般貨物自動車運送事業の許可申請と、変更届・認可申請・各種報告書といった許可後の手続、役員法令試験対策に取り組んでいます。事業報告書・事業実績報告書の作成と、役員法令試験対策は全国に対応しています。

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この記事を書いた人

田丸 浩史のアバター 田丸 浩史 行政書士

大阪府箕面市を拠点とする行政書士。運送業を専門とし、新規許可から各種変更届出・法令試験対策まで大阪府全域に対応。

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